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2023年|家を買うタイミングはいつにすべき?できるだけ早い方が良い理由
実際のところ、家を買うタイミングは人それぞれです。結婚がきっかけになる人もいれば、定年退職したタイミングで踏み切る人もいるため、一概に「いつ買うべき」とは言い切れない部分もあります。
しかし、現実的には健康上の問題がなく、老後資金の準備も並行してできる年齢のうちに購入することをおすすめします。購入時期の目安としては30代後半くらいまでと考えてください。この記事では、家を買うべきタイミングと、家を買う際に検討すべき事項について詳しく解説します。
住宅金融支援機構では「住宅ローン利用者の実態調査」を定期的に行っています。2022年4月に行われた同調査に参加した回答者の年齢分布は以下の通りです。
出典:独立行政法人 住宅金融支援機構 国際・調査部「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2022年4月調査)】」
また、世帯年収の分布は以下のようになっています。
出典:独立行政法人 住宅金融支援機構 国際・調査部「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2022年4月調査)】」
これらのデータをまとめると「30代で世帯年収が400万円~800万円程度」の人が、家を買うことが多いようです。もちろん、実際に買うタイミングは人それぞれですが、1つの目安にはなるでしょう。

家を買うタイミングを決める際は、ライフイベントによる生活の変化を意識しましょう。
ライフイベントを機に、それまでの生活から大きく変わる部分も多々あるためです。
代表的なライフイベントを紹介します。
団体信用生命保険も生命保険の一種である以上、健康上のリスクが高いと判断されたら加入できない可能性があります。持病で治療が必要になるなど、健康上のリスクが発生する前に家を買おうとする人も一定数いることが現状です。
また、年齢が高くなってから家を購入する場合、老後資金の確保と住宅ローンの返済を同時並行で行わなくてはいけなくなります。毎月の負担を考えると、住宅ローンの返済はなるべく早めに終わらせ、その後は老後資金の確保に注力したほうが安心です。
子どもの独立、定年退職後など、ある程度年齢が高くなってから家を買う場合は、できるだけ自己資金を多めに用意し、住宅ローンの返済を少しでも前倒しにしましょう。
●予算を明確にする
●どういう物件に住みたいかを考える
●長期的なライフプランを考える
●本当に家を買うべきか冷静に振り返る
詳しくは後述しますが、他のライフイベントにかかる費用との兼ね合いも考え、無理なく完済できることを前提に予算を決めてください。
一戸建てとマンションのメリット・デメリットを表にまとめました。
たとえば、子どもの高校・大学への進学が控えている場合、それまでに学費としてまとまった金額を用意できるようにする必要があります。他にも結婚・出産の費用や老後の生活費などお金を用意しなくてはいけないライブイベントがある以上、その費用も軽視できません。住宅ローンの融資額や返済計画を練る際は、これらのライフイベントに必要な費用も考慮する必要があります。
単に友人、知人で家を買った人がいるから、という理由だけで家が欲しいと思ったとしても、衝動買いをするわけにはいきません。家族が転勤の多い職場に勤務していたり、近い将来介護が必要になりそうな家族がいたりなど、むやみに引っ越しをしない方が良いパターンもありえます。自分や家族の生活を振り返り、家を買って引っ越しをしても問題がないかを検討しましょう。
しかし、現実的には健康上の問題がなく、老後資金の準備も並行してできる年齢のうちに購入することをおすすめします。購入時期の目安としては30代後半くらいまでと考えてください。この記事では、家を買うべきタイミングと、家を買う際に検討すべき事項について詳しく解説します。
- 一般的な家を買うタイミング【住宅購入者の実態調査】
- 自分たちが家を買うタイミング【ライフイベント】
- 家を買うタイミングになり得るその他の理由
- 家を買うタイミングは早い方が良い理由
- 家を買う前に考えるべきポイント
一般的な家を買うタイミング【住宅購入者の実態調査】
一般的な家を買うタイミングを、公的なデータから読み解きます。住宅金融支援機構では「住宅ローン利用者の実態調査」を定期的に行っています。2022年4月に行われた同調査に参加した回答者の年齢分布は以下の通りです。
住宅ローン契約時の年齢の分布
年代 | 比率 |
---|---|
20歳代 | 9.1% |
30歳代 | 54.7% |
40歳代 | 28.5% |
50歳代 | 7.7% |
また、世帯年収の分布は以下のようになっています。
住宅ローン契約時の世帯年収の分布
世帯年収 | 比率 |
---|---|
400万円以下 | 7.0% |
400万円超~600万円以下 | 26.5% |
600万円超~800万円以下 | 29.3% |
800万円超~1,000万円以下 | 17.9% | 1,000万円超~1,500万円以下 | 14.5% | 1,500万円超 | 4.8% |
これらのデータをまとめると「30代で世帯年収が400万円~800万円程度」の人が、家を買うことが多いようです。もちろん、実際に買うタイミングは人それぞれですが、1つの目安にはなるでしょう。
自分たちが家を買うタイミング【ライフイベント】

結婚・出産
結婚して2人暮らしを始めたり、子どもが生まれると、相応の広さの家が必要になります。子どもをのびのびとした環境で育てるために、郊外の一戸建ての購入を検討する人も珍しくありません。子どもの独立
子どもが高校・大学を卒業し、一人暮らしを始めたら、それまでと同じ広さの家は必要なくなります。よりコンパクトで暮らしやすい家に住み替える人も一定数いるでしょう。定年退職後
退職金としてまとまった金額が入ってきたタイミングで家を購入する人もいます。特に、現役時は転勤が多く、賃貸住まいを繰り返していた人が仕事を辞めたことを機に家を買うケースは少なくありません。セカンドライフを満喫すべく海や山のそばに住み替えをしたり、最寄り駅から近く車移動がいらない場所を選んだりと、人によってさまざまです。家を買うタイミングになり得るその他の理由
ライフイベントほどの大きな出来事ではないものの、家を買うことを検討するきっかけになり得る理由を紹介します。家賃を払うことがもったいない
賃貸物件に住んでいるものの、家賃を払うことがもったいないと感じた時に家を買うことを検討する人は珍しくありません。賃貸物件の場合、家賃を払い続けても物件は自分のものにはなりませんが、家を買えば自分のものとなり資産になるためです。健康上のリスク
住宅ローンを組むにあたっては、団体信用生命保険への加入を求められるケースがほとんどです。団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中に債務者が死亡・高度障害になった場合に、残債が一括返済される保険のことを指します。遺された家族は、一切住宅ローンを返済する必要がありません。団体信用生命保険も生命保険の一種である以上、健康上のリスクが高いと判断されたら加入できない可能性があります。持病で治療が必要になるなど、健康上のリスクが発生する前に家を買おうとする人も一定数いることが現状です。
賃貸物件でのトラブル
賃貸物件でのトラブルに巻き込まれたことがきっかけで、家を買うケースも考えられます。 ただし、住み替え先にも賃貸物件を選ぶ人もいるため、このあたりは個人の価値観による部分も大きいです。友人、知人の影響
「ママ友が家を買って引っ越すことになった」など、友人や知人の影響を受け、家の購入を検討することも珍しくありません。ただし、この場合は「今、本当に家を買うべきなのか」を家族と話し合い、すり合わせをした上で動いたほうが良いでしょう。衝動買いに近い理由でもあるため、現実的に見て家を買うことがベストの選択かを考える必要があります。家を買うタイミングは早い方が良い理由
住宅ローンの契約、返済の観点からは家を買うタイミングは早いに越したことはありません。ほとんどの住宅ローンは、契約にあたって団体信用生命保険への加入を条件としています。健康上のリスクがあると加入を断られる可能性もあるため、注意が必要です。また、年齢が高くなってから家を購入する場合、老後資金の確保と住宅ローンの返済を同時並行で行わなくてはいけなくなります。毎月の負担を考えると、住宅ローンの返済はなるべく早めに終わらせ、その後は老後資金の確保に注力したほうが安心です。
子どもの独立、定年退職後など、ある程度年齢が高くなってから家を買う場合は、できるだけ自己資金を多めに用意し、住宅ローンの返済を少しでも前倒しにしましょう。
家を買う前に考えるべきポイント
家を買うにあたっては、考えるべきポイントが多々あります。少なくとも、以下の4点に関しては、自分だけで決めずに、家族とも話し合いながら意見をすり合わせましょう。●予算を明確にする
●どういう物件に住みたいかを考える
●長期的なライフプランを考える
●本当に家を買うべきか冷静に振り返る
予算を明確にする
家を買う際は、どの程度の金額までなら出せるのか、予算を明確にしましょう。いくら自分たちの希望を叶えたいからといって、住宅ローンの返済が難しくなるほどの金額にすることは現実的ではありません。詳しくは後述しますが、他のライフイベントにかかる費用との兼ね合いも考え、無理なく完済できることを前提に予算を決めてください。
どういう物件に住みたいかを考える
どういう物件に住みたいか考えることも重要です。マンションか一戸建てか、立地や間取りなどの観点から、自分たちが住みたい物件に求める条件を絞りましょう。一戸建てとマンションのメリット・デメリットを表にまとめました。
一戸建てとマンションのメリット・デメリット
物件の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
一戸建て | ・管理費や修繕費が不要 ・増改築や修繕も自由 ・ペットの飼育など生活に関する規制がない |
・不具合が起きたら自分が修理しなくてはいけない ・防犯性はマンションに比べると劣る ・立地条件で不利になることも多い |
マンション | ・防犯性、耐火性が高い ・立地条件の良い物件も多い ・設備面、管理面で優れる |
・管理費、修繕費がかかる ・共同住宅なのでペットの制限など規制が多い ・騒音にも気を使わないといけない |
長期的なライフプランを考える
家を買う際には、長期的なライフプランを考えましょう。どのタイミングでどれぐらい出費が発生するのかあらかじめ把握するためです。たとえば、子どもの高校・大学への進学が控えている場合、それまでに学費としてまとまった金額を用意できるようにする必要があります。他にも結婚・出産の費用や老後の生活費などお金を用意しなくてはいけないライブイベントがある以上、その費用も軽視できません。住宅ローンの融資額や返済計画を練る際は、これらのライフイベントに必要な費用も考慮する必要があります。
本当に家を買うべきか冷静に振り返る
根本的な問題として、本当に家を買うべきか冷静に振り返るのも重要です。単に友人、知人で家を買った人がいるから、という理由だけで家が欲しいと思ったとしても、衝動買いをするわけにはいきません。家族が転勤の多い職場に勤務していたり、近い将来介護が必要になりそうな家族がいたりなど、むやみに引っ越しをしない方が良いパターンもありえます。自分や家族の生活を振り返り、家を買って引っ越しをしても問題がないかを検討しましょう。